昨今の流行

昨今の流行って何だろう。って考えたとき、やっぱり新型コロナウイルスなのかなって思う。世界的に「流行」してる感染症。ここでいう「流行」は感染者数が増えているっていうのもあるけど、文化的にも「流行」している。それが顕著に表れているのは文学の世界だろう。僕は今、王様のブランチのブランチブックという番組を見ているのだけれど、ついさっき紹介された本の内容が、コロナでライブが中止になってしまったバンドの姿を描くっていう内容だった。本屋さんに行っても、コロナの文字がそこら中にある。コロナの文字があると、確かに興味を惹かれる。それは事実だ。だけれど、僕はこの流行をいい物だとは思えない。文学でその時代その時代の状況を描くことは、本来とてもいいことだ。文化的にも、歴史的にも価値のある事。それを分かったうえで今の流行の仕方は首をひねらざるを得ない。テレビを見ていてもそうなのだけど、いかなる問題に対しても、「コロナ」の一言で片づけられてしまっている。会社がつぶれても、学校での成績が悪くても、すべて、コロナだから。それって、人間が考えることを放棄しているのと同じなのではないだろうか。そのような風潮が「流行」してしまうのは、とてもとても危ういことだと思う。何か大きな、理解のできないことが起きたら、すべての責任をそれに押し付ける。自らの責任は放棄する。

コロナへの責任転嫁。それが流行して、評価されるのはどうなんだろうね。